2010年12月10日金曜日

原田泰・大和総研『データで見抜く日本経済の真相』、荻上チキ、飯田泰之、鈴木謙介『ダメ情報の見分け方』

12月に入って更に忙しくなっておりますが、今回取り上げる二冊は情報をどう活用・把握するかという視点では共通した著作かと思います。
まず原田さん・大和総研のエコノミストの方々による『データで見抜く日本経済の真相』ですが、原田さんの『日本はなぜ貧しい人が多いのか』新潮選書と同様に、思い込みではなく事実に基づいて日本経済の現実を把握しようという視点が貫かれています。事実に基づかなければ認識が誤ったものになり、対策も誤る事になる、こういう訳です。
内容は分かりやすく配慮されており読みやすいのですが、データを追っていくと面白いですね。日本は住みやすい国なのか?、日本は破綻するのか?、世界は変わってしまったのか?出口の先に何があるのか?という視点は興味深いです。

二冊目は、荻上チキ、飯田泰之、鈴木謙介の3氏による『ダメ情報の見分け方』。現代社会におけるメディア・リテラシーとは何か、そのあり方について論じたものですが、まえがきの中にある「前提」として記載された箇所と、処方箋として纏められた話をまず熟読することが重要だなぁと感じました。勉強になります。
メディアがどう利用されてきたかという視点は、現実の話により引き寄せて考えてみても面白いですね。

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